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大学職員が考える、『座間9遺体殺人事件』/女子大生・更科日菜子さん:実践女子大を死亡除籍。母親はショック。

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座間の9遺体殺人事件で、実践女子大学に通う女子大生の更科日菜子さんが事件に巻き込まれてしまいました。
ご冥福をお祈りします。

その被害者の方の中に、実践女子大学の在学生の方がいらっしゃり、大学を「死亡除籍」になるとの報道がありました。
「除籍」という言葉は大学内でごく一般的に使われている言葉ですが、今回のケースについて検討したいと思います。

座間9遺体殺人事件とは。

座間9遺体事件(ざま きゅういたいじけん)は、2017年(平成29年)10月31日に発覚した死体遺棄事件。
神奈川県座間市緑ケ丘の当時27歳の男が住むアパート室内で、若い女性8人、男性1人の、計9人とみられる複数人の遺体が見つかっている。
殺害、遺体損壊を行った期間は8月22日から10月30日までの期間で、全て遺体が発見された室内で行われたとみられている。

被害者の方々

被害者は若い男女9名とのこと。
お住いや顔写真は以下のWEBサイトに掲載されておりました。
www.huffingtonpost.jp

その中には大学生も。実践女子大学の在学生でした。

その中で、埼玉県所沢市の更科日菜子さんが、実践女子大学の2年生であることが報道されております。
その際、親御さんが大学より「死亡除籍」となるとの言葉を受け、ショックを受けられたとの報道がありました。
www.nikkansports.com

伝え方/伝わり方までは記事にされていないので詳細はわかりませんが、不慮の事件でお亡くなりになられた上に「死亡除籍」と伝たえられるショックは大きいかもしれません・・・。

大学を「死亡除籍」って。

そもそも、「死亡除籍」って何なんでしょうか?

「除籍」は、各大学の「学則」で定められています。
例えば、今回の実践女子大学の学則を拝見し、「除籍」でキーワード検索すると・・・

第43条 授業料その他の学費の納付を怠り、督促を受けてもなお納付しない者は、除籍する。

第28条 在学8年(休学期間は除く。)を超えてなお所定の単位を修得できない者は、これを除籍する

との記載がありました。
ただ、不思議なのは、実践女子大学の学則に「死亡除籍」の記載が無いんですよね。
※私が見つけれていないだけかもしれませんが。
今回、この記事を書くに当って、いくつかの大学の学則を見てみましたが、「死亡除籍」を規程している大学の方が少なかったです。

例えば、中京大学だと、

第93条 学長は、次の各号のいずれかに該当する者については、教授会の議を経て、これを除籍する
ことができる。
(1) 第52条ただし書きの規定に反して、8年を超えて在学しようとしている者
(2) 疾病その他の事由により、成業の見込みがないと認められる者
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(3) 死亡又は行方不明になった者
(4) 第21条第3項の規定に反し納付の義務を怠った者
(5) 休学期間満了後、なお復学又は退学しない者

と学則で定められています。
大学に拠っては、亡くなられた日を除籍日とすると定められているような大学もありました。

そもそも大学を「除籍」になるってなんでしょう。

「除籍」という言葉は大学でごく一般的に使われていますが、

Wikipediaでは、以下のように記載されております。

除籍は事務上の処理であり、卒業・修了・退学・転学をはじめ、さまざまな理由によって行われる。除籍は、処分の重さを表す語ではない。 一般に学費未納や修学期限などの規則や事務的な理由による退学を除籍と称することが多い。世間的に誤解されていることがある、在学した記録を抹消されるという説は誤解(在学した記録を抹消されてしまえば後述する除籍証明書は発行できない)である。除籍の場合は、明治大学や学習院大学のように除籍証明書が発行される学校等や、学費納入等によって復籍できる学校等がある。

要は、大学に通えない状態や学費納入期限を過ぎてしまった通ってはいけない状態になった場合、学則等の規定に則って籍を抜く処理を行いますよ、ということです。
なので、除籍=重い処分という訳ではなく、事務処理の種類といったところでしょうか。

在学生が「死亡」した場合の取扱について

在学生がお亡くなりになるケースは、今回のような「事件」となると多く有りません。
ただ、自死や行方不明といったケースは年に数回存在しているのも事実です。
その場合、保証人の方や警察からの申し出や問合せを基に動き、保証人の方が落ち着かれた段階で「除籍」処理を進めるというのが事務処理の流れでした。

こんな「特例」を行うこともあります。

しかしながら、学ぼうという有りながら志半ばでお亡くなりになれらた方には、特別に卒業証書をお渡しすることもあります。
私の勤務先でもこのような事例はありましたし、阪神大震災時の神戸大学でも同様の措置が取られたようです。

http://www.lib.kobe-u.ac.jp/directory/eqb/book/8-343/pdf/013.pdf

その場合、「死亡除籍」ではありますが、ご遺族のご要望によっては、特別な卒業証書をお渡しする、と言うことですね。
卒業日は、他の学生と同じ、学則で定められた日(3月中旬頃)。
お渡し時期は、後期卒業式時というのが一般的になりそうです。

今日はここまで。

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暇な大学職員

ゆとり世代です。大手企業の社畜から大学職員への転職組。TOEICは300点前半。ごく普通の社畜リーマンやってました。現役大学職員の年収や働き方を晒しています。大学職員へ、民間企業からの転職組が増えますように。

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