そんな疑問にお答えします。
本記事の内容
- 志望動機が何も思い浮かばないときの対応策
- 『研究支援業務』が大学職員への転職面接で役に立つ理由
弊ブログからは2018年に16名、2019年は10月現在で43名の合計59名が大学職員へと転職しています。
それだけ、このブログから合格者が多いのは、無料の相談用LINE@の存在もそうなのですが、それよりもブログとして一貫して大切にしていることがあるからです。
大学職員という仕事を深く理解し、具体的にやりたいことを志望動機として書くこと
これを、弊ブログではずっと大切にしてきながら運営してきました。
▶転職体験談
3年ずっと不合格になっていた大学職員に転職できた理由内定者の感想→
『面接でも教育や大学に対して興味を持っているかが測られていると感じたので、職員の仕事をしっかりと理解することが大切。』コレ、一番重要な大学職員への転職ポイント。https://t.co/ED04Xrcr7R
— 暇な大学職員@今年43人が内定・転職済み (@univadm) October 13, 2019
▶転職体験談
3年ずっと不合格になっていた大学職員に転職できた理由
内定者の感想→
『面接でも教育や大学に対して興味を持っているかが測られていると感じたので、職員の仕事をしっかりと理解することが大切。』
コレ、一番重要な大学職員への転職ポイント。
民間企業と大学職員の転職で圧倒的に違うのは、大学職員という仕事の理解を問われるという点です。
大学職員への転職というと、『ラクだから大学職員になりたいんでしょ?』と中の人はうがった見方をしますからそれを払拭する必要があります。
大学職員の年収が高くて仕事がラクだというのを中の人が感じているからこそ、一応はそれだけが目的じゃない人を採用しようとするのです。
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【楽すぎ?】大学職員というホワイト企業ランキング常連の実態
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今日は、そんな対策が難しい大学職員への転職理由やエントリーシート対策について、ノウハウを提供します。
民間企業からの転職なら、今日ご紹介する『研究支援業務』は大学職員への転職を十分に狙える理由となります。
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民間企業から大学職員に転職できる志望動機を考えるコツ【内定ノウハウ】
大学職員への転職において、大切なのは民間企業での実績ではありません。
弊ブログからは、1年近く無職期間のあった方や、新卒半年で会社を辞めながらも大学職員になった方もいらっしゃいます。
2019年だけでも10月現在で43名が大学職員へと内定していますが、弊ブログがずっと大切にしていることが、結局は大学職員への内定につながっているのです。
大学職員という特殊な仕事を理解し、大学教員との関係性を理解して、自分がどう役に立てるか
民間企業での実績がなかったとしても、これをキチンと理解すれば大学職員へと転職可能になります。
大学の事務職員というのは、相当に特殊な仕事です。
その特殊な仕事に対して、私自身の転職活動も非常に苦戦しました。その苦戦からなんとか絞り出したのが、弊ブログでの対策なのです。
TOEICも300点前半ですし、職歴も大したことない私が大手私立大学に転職できたのは、大学職員という仕事をキチンと理解できたからだと自信を持っていえます。
ですので、このブログではそのノウハウをどんどん提供していきたいなと考えています。
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大学職員転職が厳しいと言っている人が一生合格できない簡単な理由
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このブログから407人が大学職員に内定しました
2024年4月までに
大学職員を目指せるエージェントのまとめ
弊ブログからは、2018〜2024年で407名が大学職員へと転職しました。
大学職員の転職は情報戦です。自分の知らないうちに求人が出ていることを避けないといけません。
弊ブログでの実績のある、合格者がみんな使っていたエージェントは2つだけですので、シンプルです。
早めの登録と活用がポイントになります。
大学職員に転職できるエージェント
リクルートと並ぶ実績のあるエージェント
民間企業では低スペックでも私立大学職員に転職して逆転するための記事
私自身、民間企業時代はノルマの達成もできていませんでしたし、非常に低スペックな社員でした。
このままここにいても、出世もできないし年取ってから大変そうだなと感じ、ノルマが無くて年収が高そうな大学職員に転職しようとしたのが本音です。
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大学職員の年収ランキング|現役が解説する内部情報【2023年12月版】
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ぶっちゃけた本音は、別に大学職員になって何がしたいということは一切なく、ただ単に楽そうな仕事だから大学職員になりたかったということでした。
ただ、それでは合格できないので、大学職員という仕事を理解して、自分の能力が大学教員や大学を動かすときに役立てられそうかということは非常に突き詰めて考えました。
特に、大学職員の面接は特殊で、大学の今後や国の政策動向についても聞かれますから、その点を理解するのは必須だと言えます。
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大学職員に合格するコツ=『学び』を語れますか?【面接対策&内部情報】
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英語が全くできなくても、大学職員になる方法もあります。
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大学職員に英語ができなくても合格する方法【面接対策を伝授します】
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研究支援の志望動機で民間から大学職員へ転職するやり方【内部情報】
さきほど紹介したように、大学職員の面接では国の政策理解やその大学の方向性を理解するのは非常に重要です。
そこに加えて、大学職員という仕事を具体的に理解し、どうやって教員と働いているのかという点まで知ることができれば、一気に合格に近づきます。
今日の記事では、大学職員として研究支援にどうやって携わるかについてご紹介しますので、面接対策を考えるヒントにしてみてください。
研究支援という仕事は国とのやり取りや学内の他部署との調整、教員との直接的なやりとりが仕事の要素としてあり、民間企業からの転職者には向いている仕事です。
一般的な、大学における事務職員の業務としてイメージしやすいのは、事務室の窓口で学生と応対する姿だと思います。
また、単位認定や授業の組み方についても、大学職員が質問を受けることがおおいです。
しかし、教育と研究の二本柱で成り立つ大学には、教員の研究関係を担当する職員もいます。
この記事では、大学職員の研究支援業務について説明いたします。
研究支援業務の内容や、求められる能力などがすべて理解できるので、大学職員のエントリーシートや面接対策においては非常に重要な記事です。
大学職員の『研究支援業務』とはどのような仕事内容なのか?
大学によって多少の差はあるものの、研究支援業務には大きく分けて2つの分野があります。それは、外部資金関係と、ライフサイエンス関係(倫理審査など)です。
外部資金関係の業務では、国や独立行政法人、あるいは民間の会社などから交付される研究費を取り扱います。
教員が自分の研究を行うためには、大学の基盤的な経費だけでは賄いきれないことも多いものです。
そのため、多くの意欲ある教員は、外部の機関へ研究費を申請します。
一口に外部資金といっても、補助金や受託・共同研究費など、その種類はさまざまです。しかも、外部資金は教員が設定した課題の数だけ存在します。
そのため、大規模大学ともなると補助金だけで膨大な数のプロジェクトを管理していますし、学部を横断して複数の教員が1つのプロジェクトに関わっていることも珍しくありません。
この外部資金の管理を適切に行うのが、研究支援業務を担当する事務職員の仕事となります。
また、外部資金の獲得支援策を講じることも、研究支援業務の大学職員における重要な役目です。
外からどうやってお金を集めて、教員の研究とするのか。一緒に組んでくれる企業のバリューはどこにあるのか。
それらを教員ではない視点から考えるのも事務職員の仕事であり、民間企業出身者が得意な交渉や調整になることが多いです。
たとえば、多くの外部資金を獲得した教員と協力してセミナーを開き、審査に通りやすい書類の作成方法や、狙い目の応募先などをレクチャーするケースも少なくありません。
さらにはURA(リサーチ・アドミニストレーター)と研究支援担当の事務職員が連携し、外部資金の獲得を戦略的に推し進める大学も少しずつ増えてきています。
研究費の獲得という業務においては、教員が研究に専念できるように事務職員がどうやって全体像を把握しながらコーディネートするかという重要な仕事となるのです。
一方、ライフサイエンス関係の業務では、遺伝子組換え実験やヒトゲノム、動物実験といった、生命科学にまつわる特殊な実験関係を管理します。
大学によっては、ここにRI(放射線)や病原体等の取扱いなども含まれます。
理系のイメージが強いライフサイエンス関係の業務ですが、文系の学部も無関係というわけではありません。
たとえば、アンケート調査や心理学における実験などでは、内容が倫理的に問題ないかを確認する審査も必要です。こうした審査業務も、ライフサイエンス関係に含まれることがあります。
倫理委員会と呼ばれる会議にて、人や動物に対する実験内容を審査していきますから、その運営なども事務職員の業務となります。
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民間企業で培った能力を大学職員向けにPRするポイント【面接対策】
大学職員への転職において大切なのは、大学職員の業務を理解し、そこに対して現職で培ったどんな能力が活かせそうかPRすることです。
民間企業で営業成績が1位でした!というようなだけでは、なかなか大学職員には内定できません。
逆にいうと、民間企業で実績がなくても、大学職員という仕事をちゃんと理解していれば、内定できるということでもあります。
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例えば、研究支援業務では、関係するルールや法令をきちんと理解し、現場で適切に運用できる能力が求められます。
外部資金関係の場合、交付される研究費には使用ルールが設けられています。たとえ研究が目的であったとしても、好き勝手に使うことはできません。
もちろん、教員も研究費の使用ルールをきちんと理解しています。
しかし、不正使用防止の観点から、研究費の使用には、必ず最後に事務部門がチェックしなければなりません。
そのため、事務職員は教員以上に、定められた使用ルールを理解しておくことが求められます。
もちろん、大学にも規程や規則が設けられているため、学内外のルールに照らし合わせて、研究費の支出手順をきちんと示せる能力が必要です。
倫理委員会などにおけるライフサイエンス関係も、安全で倫理的に問題のない実験を行うために、法令やルールの理解が不可欠です。
たとえば、遺伝子組換え実験には、文部科学省が関係する省令や告示を出しています。
大学は省令や告示との齟齬がないように規程や規則を制定するとともに、定めた規程などの範囲において、実施している実験を管理しなければなりません。
適切に実験を管理するためにも、まずは大学内の規程を正しく理解する能力が求められます。
その上で、規程の基となる法律の内容も理解できると、行っている業務の根拠が明確になり、突発的な問題にも対応できる応用力を必要とするのです。
民間企業から大学職員に転職して『研究支援業務』で感じたやりがいと大変さ
研究支援業務におけるやりがいは、やはり事務業務を通じて研究そのものを支えられること、これに尽きます。
大学職員という仕事は、基本的には裏方の事務処理がメインであり、主体的に行動することはありません。
ほぼすべての場面にとって、教員>事務職員となるため、前面に出て仕事することがないのです。
ただ、自分の仕事が最終的には研究や教育の充実に繋がっているんだという意識は必要で、大学職員の面接でもこのあたりの考え方についてはよく聞かれます。
研究を一括りに説明するのは難しいものです。
大学で行われている研究には、既に解明されている事柄の裾野を広げるものもあれば、ノーベル賞クラスの発見を目的とするようなものもあります。
いずれの研究内容も、普段の生活では目にする機会のないものです。
こうした研究が芽を吹き、実を結ぶ瞬間に関われることが、何よりのやりがいとなります。
また、研究成果が出たときの教員の顔は、晴れ晴れとしていることが多いもの。
笑顔で感謝の言葉を向けられると、事務職員として日々の仕事が報われたという気持ちになります。
一方、研究支援業務の大変なこととして、教員へのけん制が挙げられます。
研究費のルールやライフサイエンスにおける法令遵守は、しばしば研究者にとって規制という形に映るものです。
もちろん、ほとんどの研究者はルールや法令を遵守し、研究を行っています。
しかし、現実にはルールを逸脱した使い方をしようとする人もいます。
なぜこの使い方ができないのかと、事務職員と衝突するケースも少なくありません。
こうした場合でもきちんと説明を行い、正しい使い方へと導くことが必要になります。
民間企業のクレーム処理能力も大切が、そもそも国が予算執行について厳格に決めてるからその使い方は無理だということを教員にはっきりと伝える必要があるのです。
ただ、そこで衝突して関係が悪化しては今後が大変になるので、教員のことを理解してあげながら、無理だということを伝えていく能力は必須です。
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教員と事務職員の仕事の関わり方【民間企業経験を転職にどう活用するか?】
研究支援業務といっても、毎日教員と打ち合わせを行い、研究内容の管理を行っているわけではありません。
打ち合わせが必要になるケースというのは、研究を開始するときの情報のすり合わせや、定例的なもの、もしくは何か問題が起きたときへの対応などに限られます。
外部資金関係での教員の関わり方としてよくあるのは、研究費の執行管理をはじめとする教員との連絡調整です。
たとえば、大型の機器は発注から納品までに時間がかかることも多いため、研究成果を出すためにも早めに発注をかけなければなりません。
購入機器の価格によっては入札などの手続きを取る必要もあり、そもそも発注までに数カ月かかるというケースもあります。
しかし、研究の進捗状況や予算によっては、機器の仕様がなかなか定まらないことも…
このような場合、納期から逆算して仕様策定のデッドラインを引き、教員と業者、契約担当者との交渉を仲介することも必要です。
全体をハンドリングできる能力が研究支援業務には求められている為、中途採用の転職者に向いている仕事だと考えます。
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一方、ライフサイエンス関係の研究には、審査がついて回ります。
計画している研究を実施するためには、倫理面や安全面から問題がないかどうか、委員会や会議で確認を受けなければなりません。
この委員会や会議を滞りなく進めるためには、出席者との連絡調整が不可欠です。
もちろん、教員と事務職員という、立場の異なる者が同じ研究に取り組むこととなるため、ときには意見の食い違いも生じます。
そのため、日頃から教員との信頼関係を築くことも不可欠。
教員の人となりや実施している研究内容を理解し、同じ研究に参画しているという意識を共有しておくのが重要なのです。
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『研究支援業務』におけるステークホルダーや社会貢献とは?
大学職員の業務における『ステークホルダー』というと、最終的にはほとんど全てに関わってきます。
研究支援業務では、携わったプロジェクトが5年後や10年度に社会還元されていくかもしれませんし、その研究が実を結んだPR効果であれば、大学全体へ波及します。
大学職員は事務職なので、自分の仕事が最終的にどう社会や学生と関わっていっているのかという視点は、非常に重要です。
ただ、研究支援業務の一番のステークホルダーは、やはり研究に直接関わる教員や研究者です。
こうした人たちが滞りなく研究できる環境を整備することが、研究支援業務の目的となります。
このあたりは、事務職員として教員への支援や貢献といったマインドを持つことが大切です。
外部資金の出資先という意味では、国や独立行政法人などもステークホルダーと呼べるでしょう。
特に、理系の場合は民間との受託・共同研究も多いため、出資元の利益も意識して研究を進めることが求められます。
民間企業からの受託研究も多くあるため、民間企業がお金を出してくれるには先方へどういうバリューを出すのかという視点です。
ライフサイエンス関係(倫理審査など)においては、近隣住民や自治体との関係も大切です。
RIや病原体等の取扱い、遺伝子組換え実験の実施については、汚染や健康被害といったリスクもゼロではありません。
どれだけ郊外に大学を作ったとしても、そこに住む人や自治体に対して、安全に実験を行っていることの説明責任が常に求められるのです。
そして、研究成果が技術の革新をもたらしたり、人の気持ちを揺り動かしたりすることを鑑みれば、大学は非常に幅広いステークホルダーに貢献していると言えます。
研究支援業務担当の大学職員が、一緒に働きたい中途採用者はこんな人!
大学職員として研究支援業務を希望するならば、教員が携わる研究そのものに興味を持てる人でいることは重要です。
メーカー勤務など製品がある仕事であれば、その製造工程や研究開発の状況について知ることも多いため、研究支援の仕事は非常に向いていると思います。
研究支援業務の面白さは、最先端の研究を間近で見られること、そして事務業務の立場から研究を支援できることです。
支援している研究の内容を知り、興味が持てると、業務へのモチベーションは一気にあがると思います。
また、大手私立大学となれば民間企業からの受託研究や共同研究、研究交流が盛んであるため、最終製品に大学の技術がどうやって役立てられているのかを知ることもできます。
そのような、研究成果が見えるようになっていくプロセスに面白みを感じる人と一緒に働きたいです。
逆に、いくつもの研究内容を見ても面白さを感じられなければ、研究支援業務にはあまり向いていないかもしれません。
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そして、「できる」研究支援担当の事務職員は、どの教員がどういった強みを持っているかを理解しています。
大学の強みと、外部資金の出資元のニーズをマッチングできれば、事務職員として戦略的に獲得の支援策を打ち出すことも可能です。
これからの研究支援業務は、ただ研究を管理することから、積極的に研究に関わり、外部へ発信していくことが求められます。
そのためにも、研究の面白さを理解し、常にアンテナを張れる人材が望ましいといえます。
研究支援業務は、研究費や特殊な研究についての管理業務が中心です。管理業務を面白いと感じられるかどうかは、対象となる研究に興味が持てるかどうかにかかっています。
研究が滞りなく終了し、成果が出たときの喜びを分かち合う瞬間は、他の業務では味わえないものです。
それに面白みを見出し、専門性を高めていける人材が、大学職員として研究支援業務に向いていると思います。