そんな疑問にお答えします。
本記事の内容
- 現役社員が解説する、転職成功する大学職員の仕事内容理解
- 大学職員に合格したいなら知っておくべき、仕事内容
弊ブログからは、累計262名が2022年2月時点で合格しました。
2021年の1年では73名が転職成功しましたが、大学職員に合格できる人というのは、共通した特徴があります。
それは、「大学職員というイメージが湧きにくい仕事内容を理解し、現職で培った能力をもって、やりたいことを話せる人」です。
大学職員の転職面接で、最近だと集団面接でのZoom実施が多いのですが、大学職員に合格できる人は「他の受験生の志望動機の薄さにビックリする」と皆んな言います。
確かに、弊ブログでの大学職員の志望動機の書き方記事を読むだけで、最低限通過できるレベルにはすぐ上がれそうですが、大学職員の志望動機の80%ぐらいは、薄い志望動機しか考えられていないので転職するチャンスなのです。
特に、大学職員の転職の場合、前職での実績や前職が大手かどうかというのは、実はほぼ見られていません。
弊ブログから大学職員に転職成功した人の合格体験談を見ても、前職が中小企業だったり、新卒ですぐ会社を辞めたニートだったりしています。
ただ、そんな人たちでも大学職員に転職成功して人生の一発逆転している共通点は、「大学職員という仕事内容を理解し、自分なりに人とは違う具体的なやりたいことを考えられた」点です。
この記事では、選考に合格できる大学職員の仕事内容の理解ポイントに特に絞って、解説しています。
ブックマークするなどして、繰り返し読み、「大学職員にどうやったら転職できるのか」のコツを身に付けてください。
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大学職員の仕事内容を知らないと民間企業からの転職は失敗する
あなたは、大学職員にどんな印象を持っていますか?
「仕事が楽そうだし休みも多そう」という、働かなくても安定した仕事という印象ではないでしょうか。
実際、私自身が大学職員に転職してみたら、ノルマや目標も無い世界なのに休みも多くて年収も年功序列で誰でも年収1,000万円に到達する仕事だったので、超絶ラクでビックリしました。
ただ、大学職員に転職したい社会人の人の話を無料相談用のLINE@で聞いていると、仕事レベルが民間企業>大学職員と思っている人が多く、それほど対策しなくても自分は大手企業勤務だし受かるだろうと考えている人が結構います。
しかしながら、弊ブログから大学職員に合格した累計260名以上の人を見ていると、実はほとんどはハイスペックじゃない会社に勤務している人がほとんどです。
むしろ、大学職員として働いてみると、営業成績が1位とかそういう華々しい民間企業ウケするような能力は大学職員と直結しないと言うか、志望動機としては営業成績が1位であっても大学職員として使う能力が無いと言えます。
なので、民間企業から大学職員への転職で成功する人というのは、民間企業の能力が直接的に大学職員とは関係なさそうであっても、大学職員という仕事に民間企業の能力を合わせていける人なのです。
民間企業で成功していると、大学職員ぐらい余裕だろうと思いがちですが、累計260名以上の合格者を見ていると、民間企業>大学職員という思考の方が合格していないので、具体的な仕事内容の分析は結構必要で、舐めずに真摯な対策が必要となります。
大学職員の仕事内容を現役社員が大切な点だけ解説
大学職員の仕事内容とは、民間企業のようにバリバリと自分で何かを推進していく人材は好まれておらず、教員>事務職員という意思決定構造のなかで、どう働けるかを具体的に理解している人が合格していっています。
大学職員の仕事は、大きく分けて2種類あります。
- 教育・研究に関する部署(学部事務所、研究支援部署、授業と関わるインターンシップ系部署など)
- 上記とは直接関連しない部署(総務・人事・財務などの民間企業でもある部門など)
大学職員の募集要項を読んでいると、「改革人材」とか、「大学組織に新しい風を吹き込んでくれる人材」を募集していると書かれていますが、これを真に受けると転職失敗します。
特に、教育や研究に関わる事案については、学校教育法において「重要な決定をする機関として教授会を置かなければならない」と法律で定められており、改革派の事務職員が旧態依然とした大学をぶっ壊して教育・研究を推進することは法律違反です。
そのため、教育や研究に関する部分においては、100%決定権が教員>事務職員となっており、事務職員は民間企業のように先頭で物事を推進するような必要性は求められておらず、教員と一緒に仕事を進めていく事が必須です。
民間企業にいると、受け身の姿勢と取られがちですが、大学業界においては事務が教育の内容にクビを突っ込みすぎることはタブーであり、その領域を侵犯されることを極度に嫌う教員も多いので、温度感をきっちり理解して仕事をする必要があります。
ただ、民間企業で鍛えられて、温度感を理解したり、決定権者を押さえて仕事を進めやすくするという能力は必ず活きますから、先頭にたってバリバリというよりはサポーター型で仕事をしたほうが成功しやすいのです。
このブログから407人が大学職員に内定しました
2024年4月までに
大学職員を目指せるエージェントのまとめ
弊ブログからは、2018〜2024年で407名が大学職員へと転職しました。
大学職員の転職は情報戦です。自分の知らないうちに求人が出ていることを避けないといけません。
弊ブログでの実績のある、合格者がみんな使っていたエージェントは2つだけですので、シンプルです。
早めの登録と活用がポイントになります。
大学職員に転職できるエージェント
リクルートと並ぶ実績のあるエージェント
大学職員の仕事内容を現役社員が部門別に解説してみた
「大学職員やってます」と初対面の人に言うと,「先生?」とか「何してるの?」と必ず言われます。
それだけ,大学職員の仕事内容って見えにくいです。
また、本ブログでも大学職員の仕事内容を紹介していたりするのですが、100記事ぐらい溜まってくると記事毎のつながりが見えにくくなるので、大学職員に転職したい人向けに内定するための記事のまとめを作ってみることにしました。
大学事務に合格する3つのポイント
大学職員という仕事を理解する
大学職員と大学教員の意思決定の権限に注意する
大学事務での具体的な業務について知る
読めば、大学職員に転職できるネタを書きました。
上記、大学事務に内定できる3点を意識し、読み進めてみてください!
大学職員の仕事内容理解で使える組織図の活用ノウハウ
画像は、同志社大学の事務組織図です。
この大学は、組織図が大学組織図と事務組織図に分かれているので非常にわかりやすい。
事務職員が仕事をするのは事務組織図によりますので、これを参考に考えていきましょう。
大学職員業界における学園本部というのは、一般的には「教育組織以外の部局」を指すことが多いです。
同志社大学で言うならば、
- 学長室
- 広報部
- 総務部
- 財務部
- 施設部
がそれに当たりますね。このあたりは、民間企業でいう管理部門といったところです。
また、学長室のなかに、企画課や校友課(卒業生対応)、募金課などが設置されています。
このあたりだと、大学には勤務していますが、学生と関わるというよりは大学運営に関わることが多い仕事です。
みなさんが悩むのはここです。
もし、今現在勤務している民間企業が学園本部の仕事とマッチしそうならば、それを志望動機に使いたいという人も多いかと思います。
また、LINE@での相談においても、そのようなご相談を良く頂きます。
その際、必ずアドバイスしているのは、
大学は教育研究機関であるため、予算や人員は教学組織の運営に多くが配分されています。民間企業では管理部門がエリートコースだったりますが、大学ではそんなこと全くありません。むしろ、教学部門を経験していないからこそ、管理部門と現場との乖離が起こりやすい組織です。
なので、中途採用であるからこそ教学部門のことを深く知り、大学職員としての教務事務や教育機関であるというマインドを大切にしながら、管理部門の側面で教育に貢献したいという、「教学部門」を立てた話し方をするほうが非常に好まれます。
ということです。
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志望動機や自己PRを実践編として書いてみました
私自身、仕事柄他大学の管理部門の方に良く会いますが、「自分は教学について分かってないので大変ですよ」という言い方をする人が多いです。
それだけ、大学では教学部門が重視されているということなので、志望動機や自己PRの組み立て方で言い回しを工夫すると、面接官にすんなり入り込めます。
大学職員の仕事内容に民間企業の能力を当てはめる方法
「大学で働く」というと、学生時代の教務課やレポート受付部署のイメージしかわかない人が多いです。
そんな方は、現役の大学職員が教務事務の仕事から学んだ内容を、エントリーシートのコピペ用として公開しています
この記事と一緒にご覧いただくと効果的です。
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大学職員になりたいのであれば、あなたは次のことを徹底的に考えてください。
それは、「裏方として何をすべきか」ということ。
大学の主役は教員であり、教育に関する決定権はすべて教員にあります。
教員が教育(大学用語では=教学とも言う)をスムーズに進めるための事前準備や周辺事務を全て行うのが大学の事務職員の仕事です。
地味な業務をピックアップするならば、レジュメの印刷からその仕分け、教員が使う出欠シートの印刷や補充、非常勤の先生方の控室のお茶の用意や発注に清掃、新年度には英語のクラス分けや必要な教科書の調整と生協への発注…かなり細々とした仕事があります。
慣れると事務なので楽なんですが、学生の教育に関わりたいという思いが強すぎる人は、学生の教育に事務が口出しするなんてありえない世界なので、ギャップがあるかも。
裏方として、教員の講義がスムーズに運営されるにはなにができるのかと考える人材がこの部局には向いているような気がします。
大学職員に合格した人が必ずやっている仕事内容の理解方法
大学職員に内定したいなら、特に理解してほしいことが1つ。
大学運営における決定権は教員にあります。事務職員はそのサポートをすること。
言い換えると、教員の考えをカタチにするための実務担当者が大学職員です。
つまり、事務の大学職員が全面に出てグイグイ仕事をしていくというシチュエーションは大学において殆ど無いということです。
ただ、その分、事務職員が大きな責任を負うこともありませんし、事務処理を回しておけば最低限の仕事はこなせているので、自分の時間を作ることは容易というメリットがあります。
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民間企業から大学職員への転職は控えめに言って最高。
大学職員の仕事は、面白いと思っています。
ただ、スリリングだったり大きな達成感を毎月味わうことは無い仕事です。
案件の足が長い分、まったり仕事をしながら自分の担当業務をいかに終わらせて自由に休むか。
そんなプライベートを充実させたい人には向いている仕事かなって思います。
面接で合格したいのであれば、事務職員は教員のサポート業務であって、教員が正しい判断を下せるようにデータ提供や実態の調査を通して貢献する仕事であると理解していることを伝えると、面接官の心象は良いですし、大学職員について理解してくれているなと好印象を与えることができます。
大学職員の仕事内容は楽しい?つまらないけど年収は高い?
大学職員の仕事内容が面白いかといわれると、ほぼ100%の確率で民間企業の方が面白いと面白います。
大学職員の場合の仕事内容は完全に事務職であり、公務員より公務員的です。
ただ、大学職員に転職したい人の望みは「民間企業よりラクな仕事で、多い休みと年収」だと思いますので、仕事内容に面白さを求めるというよりはワークライフバランスを求めて大学職員になる人がほとんどだと思います。
民間企業から大学職員に転職して感じたことは、ノルマや目標の無い世界がこんなにもラクで、更には年功序列で年収1,000万円に誰でも到達するので、同期や後輩との競争などが無い世界は超絶ラクということ。
その上で、仕事内容は事務だから暑い日も寒い日も内勤できますし、仕事が嫌になったら有給休暇100%取得しているので、のんびり休めるあたりがメリットです。
大学職員という仕事を選択する人でバリバリ働きたい人はほぼいませんから、周囲の人間関係もほどほどに働いたら良いという人ばかりですから、のんびりしています。
仕事内容が楽しいとかつまらないとか、それを考えるのであれば民間企業に行ったほうがいいですから、大学職員に転職してのんびり事務職をしたいという人が向いています。
安定した大学であれば、公務員よりも高い年収で公務員より多い休みに、退職金がありますので、人生も安心です。
そのようなマインドで大学職員を選んだ方が、転職してみて失敗だったと思いませんからオススメです。
>>全国の大学職員の年収を調べる(2022年版:大学職員の年収ランキング)
大学職員の仕事内容を知るとオワコンだと思う理由
大学職員の仕事内容を実際に働いて体感すると、本当にオワコンの仕事だと思います。
大学職員の仕事内容がオワコンだと思う理由
- 教育や研究は教員>事務職員の決定権構造で、決定権無し
- すべて会議で決められるので、責任の所在が曖昧
- 合議制で決まるから、動きが遅い
- 効果検証をしようにも、教育なので明確な指標が数値で出ない
民間企業から転職した最初は、動きが遅くて何も決まらないことにビックリするはずです。
ただ、そこにイライラするのではなく、大学職員に転職したかった理由を思い出すことが重要です。
大学職員の仕事内容がオワコンだけど最高な理由
- 事務職員に決定権が無いので、責任を負う必要が無い
- 会議での合議なので、失敗しても自分は責任追及されない
- 動きが遅いので、明日までにこれやっといて!とか無い
- 効果検証が教育なので明確化されないので、分析不要
デメリットの裏側はメリットです。
大学職員に転職したい理由がワークライフバランスの充実であれば、民間企業の利益を追求したり、それが自分にノルマや目標として設定されたりすることが無い世界は非常にラク。
あと、地味に大学職員で良かったというメリットは、急ぎの仕事が無いことです。
前例踏襲型の仕事がほとんどで、来月までにコレをするとか、半年先の受講申請システムを設定するとか、そういう内容のデスクワークなので、今日コレを急いで処理しないといけないというのがありません。
なので、自分のプライベートの予定を最優先にして業務を組み立てられますので、仕事で自分の予定を変えられるということが無いのは、精神的には最高なので、大きなメリットです。